ボトル一本飲みウイスキーレビュー

スコッチを中心にバーボン、アイリッシュ、たまにラムも

エドラダワー バレッヒェン8年


エドラダワー バレッヒェン8年
8年熟成 46%
2022年12月8日購入
評価 ★★★


●開栓時
エドラダワーを薄めてアイラっぽいピートを混ぜた感じ。シェリー感は酸味主体で甘味もブドウっぽさも弱い。若さも若干感じるといえば感じるが、それより落ち着いた味というか、さっぱりというか。パンチがないなあ。
最近飲んだやつだとキルホーマンサナイグに似てる。あれよりさっぱり。2009年蒸留の8年熟成なのでボトリングから4,5年経ってるんだな。


●以下飲み終わるまで
なんかこう、ピートと若いシェリー樽の甘酸っぱさなんだけど…もしかしてコロナ後の嗅覚障害かもしれん。全く匂いがしないわけではないが、ピートの香りが弱い気がする。ご飯を食べている時には全く違和感がなかったんだけどな。

コロナ後の嗅覚障害っぽいのが少し治ってきたようだ。でもまだ本調子じゃない。ピートの香りが弱い。

少しマイルドになった気がする。生の木のようなあまりよろしくない香りが弱くなり、塩素と魚介っぽさがあるピートとバーボン樽っぽいフルーティさが強めに感じられる。えーと、エドラダワーはどこへ行った?というかピートはアイラ産だったりするのだろうか。
これもしかして保存状態が良くなかったかな。ボトリングから5年ぐらい経ってるみたいなんだけど。
あーいややっぱり生の木の香りがある。あまり好みではないなあ。

空いた。うーん、普通のバレッヒェンを飲んだことがないから判断が難しいな。エドラダワー要素はむしろなくていいかもと思った。ピートは少しアイラっぽくていいけど、なんだか生の木のような香りがイマイチ。


エドラダワー蒸留所が生産するピーテッド、バーボン樽熟成のボトルであるバレッヒェンと、本来のスタイルであるシェリー樽熟成のエドラダワーのヴァッティング。エドラダワー1に対しバレッヒェン3の比率だそうだ。思ったよりピートは強くなく、シェリー樽風味もいいところは薄めで生の木っぽさがあって微妙。これを買うならならベンロマックあたりをおすすめしたい。

途中でコロナに感染して若干匂いを感じにくくなっていたのだが、治った後でも印象は変わらなかった。

ワイルドターキー12年


ワイルドターキー12年
12年熟成 50.5%
2022年10月購入
評価 ★★★★★


●開栓時
香りは樽とナッツ、プラム、あとほんの少し針葉樹の板。味も大体同じだが、少し日本の桃みたいな風味と濡れた木とキャラメルも。度数も高めでこいつはなかなか良いんじゃないか。13年の方が甘味が強かったような。


●以下飲み終わるまで
オークとバタークリームと甘酸っぱいフルーツ。サクランボとプラムを混ぜたような。少し焦げた香りとバニラもいる。なかなか良い。

今日はすっごく樽を感じる。そして相変わらず甘酸っぱいフルーツ。後味に結構な渋みがある。昼食のスープが熱くて口の中を火傷したのでヒリヒリする。度数はちょっと高めの50.5%

強い樽と甘酸っぱいベリー。なかなか。

うまい。うまいんだけど主張が激しいので疲れてる時は飲む気がしない。サクランボみたいなフルーツと樽とバニラと渋みが少し。

今日はバナナとナッツ、それに少しアセトンとメイプルシロップ。これうまい。13年ほど甘くないような気はする。

香ばしい樽とチェリー、バニラ、ちょっとだけキャラメル。これは良かったな。次のアメリカン枠は何にしよう。

空いた。よかった。樽とチェリーのような果物の甘酸っぱさと香ばしさ。度数もほどほどに高くてガツンとくる。


しばらくぶりのワイルドターキー。13年を見なくなったと思ったら12年が出ていたので買ってみた。13年より甘さは控えめのような気がするが、全体的にはよくできたバーボン。甘酸っぱさが心地よい。ただ一方でインパクトが強めの味なのでゆっくりまったり飲むには合わないかもしれない。

グレングラント18年


グレングラント18年
熟成年数表記なし 43%
2022年10月購入
評価 ★★★★★


●開栓時
樽の香りがする濃厚なリンゴ果汁。バニラ風味も少々。こういうのを飲むと麦からできているというのが信じられないと思っちゃうなあ。


●以下飲み終わるまで
やはりリンゴとオーク。あとバニラと、なんかよくわからんフルーツ。甘酸っぱい。12年の延長でうまくなった感じ。12年の方はもう10年以上飲んでないから記憶が美化されている恐れがあるが。

香りはミカンやグレープフルーツ、花、少しメロン、とにかく甘酸っぱい。味は甘さが先にくる。りんごや梨のシロップ漬けみたい。その後やっぱり柑橘や花。あと樽とバニラ。開けたては少し草っぽい香りもあったが、だいぶ印象が変わった。

桃、リンゴ、梨とバニラと樽。いやこれうまい。果物が入ってないのにこの味って。ほぼジュース。

バニラ!桃!リンゴ!みたいな。かなりはっきりしたバーボン樽風味。安定のうまさ。

濃縮リンゴジュースとバニラとパイ生地。アップルパイっぽい。なんでこんなにリンゴなの。

ピートが効いたやつの後だからか、桃みたいなフルーティさ。いつものリンゴはどこへ。しかし相変わらずうまい。

なんか今日はイマイチ。刺激強めに感じる。香りはバニラと少しアルコール。フルーティさが弱い。どうしたんだろう。

香ばしさとリンゴ。香ばしさはちょっとピートっぽいような気もする。とにかくリンゴ。

これはうまい。フルーティさと少しの香ばしさ。フルーティさはリンゴが主体でちょっとだけ桃。アップルパイかフルーツタルトの味。なんで大麦と樽でこの味になるのっていう。

なくなりそう。バーボン樽風味全開でうまかった。リンゴと桃とちょっと梨。あと少し香ばしい香りにバニラ。これぐらいの熟成期間でバーボン樽主体ってオフィシャルだと意外と選択肢が少ないような。

空いた。これはかなりよかった。リンゴと桃のフルーティさと少しの香ばしさ。フルーツのパイを食べているようだった。まあ評判がいいのも頷けるという感じ。


巷の評判はなかなかのグレングラント。濃縮フルーツジュースかと思うほど果物の香りで溢れ、バニラと少しの香ばしさが後に続く。不味い要素が何もない。バーボン樽熟成のいい出来のやつ、という感じで値段を除けば万人にオススメできる味。

キルホーマン サナイグ


キルホーマン サナイグ
熟成年数表記なし 46%
2022年10月購入
評価 ★★★★★


●開栓時
色的にどシェリーなのかと思いきや、バーボン樽っぽい要素も結構感じる。熟れたプラム、リンゴの蜜の甘さ、あと少し鰹節っぽい燻製香、ほんの少し塩素。あとオークの香りも。


●以下飲み終わるまで
今日は消毒薬風味が強め。キルホーマンで消毒薬ってあまり感じたことなかった。あとはオークと甘みが強いプラム。うまい。

甘酸っぱいサクランボ、クレゾールと少し塩素を含んだ煙、あとちょっとだけレーズン。キルホーマンはマディラ樽のやつが微妙だったのでシェリー樽であるサナイグもさほど期待していなかったのだが、これはなかなか良い。

クレゾールっぽいピート、あとナツメグとかファンネルとかみたいなスパイス、あとアメリカンチェリーとオーク。スパイス感がいい。

ピートはもちろん強いんだけど、スパイスっぽさがあって好き。あとちょっとカカオ、プラムやレーズンも少し。結構若いと思うんだけど嫌な若さはない。

相変わらずスパイスっぽさが強め。シェリーというよりは樽というか木が強いような。この値段でこのクオリティのボトルがレギュラーラインナップというのが素晴らしい。マキヤーベイもいいし。

バーボン樽とシェリー樽のヴァッティングだと思う。シェリーっぽいプルーンのような香りがありつつ、バーボン樽っぽいフルーティさもあるような。あとスパイスっぽさ。スパイス好きなんだよな。カレーやらチャイやら。

適度に飲みやすくて好き。スパイスっぽさ(辛さではない)かいいんだよなあ。

これうまいな。レーズンとピートと少しカカオ。

今日はちょっと酸味強めに感じる。このナツメグのような、若干シナモンのような香りは何由来?シェリー樽ってこんな香りする?バーボン樽なのかな。

これは買ってよかった。というかなんでオフィシャルのレギュラーラインナップなのに飲んだことなかったんだろう。熟成は(たぶん)短いけど、割と複雑な味がする。シェリー樽っぽい甘酸っぱさとバーボン樽っぽさがある。後味は若干渋みを感じる。

もうすぐなくなる。甘酸っぱさとフルーティさ、それに少しスパイスもいる。なかなかよかった。

空いた。これはよかった。シェリー樽だけじゃなくてバーボン樽っぽさもある。複数のタイプの樽に強めのピートってとても好み。


マキヤーベイが美味かったので気に入っているキルホーマン。シェリー樽を前面に押し出したボトルだが、割とバーボン樽っぽさもある。甘酸っぱさとスパイス感があり非常に好みの味。なんかもう高い限定品とかじゃなくてこれでいいんじゃない?と思ってしまった。

ホイッスルピッグ12年


ホイッスルピッグ12年
12年熟成 43%
2022年9月購入
評価 ★★★★★


●開栓時
メイプルシロップとバター、キャラメル、ライのハーブっぽさ、ちょっと酸味、あと最後にブドウのような花のような香りが! たぶんこれがソーテルヌカスクかな。とても複雑な味がする

10年よりだいぶマイルド。ライウイスキーの激しさを期待するとちょっと肩透かしになるかもしれない。


●以下飲み終わるまで
優しめのライ+フィニッシュの樽由来っぽいいろいろな香り。花のような香りがとても心地よい。マディラ樽フィニッシュが6割ほどみたいだけど、それより少ないソーテルヌっぽさを感じるような。

バターとライのハーブっぽさとなんか色々複雑な香り。そう、なんか色々だ。すごく好き。もっと度数が高ければ完璧だった。これ、アメリカンじゃなくてカナディアンなんだね。

ライ風味と樽の香りはもちろん強いんだけど、それ以外にもいろいろな香りがする。花のような、フルーツのような、スパイスのような。大変よろしいです。
飲んだ後の口の中の香りがフルーツを食べた後みたい。

これはうまい。ライの風味とフルーティ、フローラルな香り。ちょっとブドウっぽくもある。

これはいい。とても好み。今日はバニラが強め。あと当たり前だけどライ風味。後味は渋味が結構ある。粘膜に効くぜ。

空いた。これはとても好みだった。ライウイスキーなんだけどライだけじゃなくていろいろな香りが感じられる。複雑でよい。お値段はそこそこするけど値段に見合った味だった。


10年がなかなかだったのでもう一本買ってみた。複数のタイプの樽を使っているせいか、様々な香りがある。フルーティさ、花、ブドウのような。ライウイスキーらしさは強くないような気がするけど、アメリカンが好きな人は飲んでみてもいいのでは。

2022年を振り返って

今年ももう終わりということで印象に残ったボトルを振り返ってみる。



●ローワンズクリーク
ノアーズミルを少しだけマイルドにした感じ。甘酸っぱいベリーに花のような香りが印象的だった。度数高めなのに飲みやすくてヤバいやつ。




ボウモア18年
今更取り上げるまでもないボトル。もうまともな値段ではなかなか売ってない。非常に良くできてると思うんだけど、今の価格で買うようなものではないと思う。




●ポートアスケイグ16年
あんまり期待してなかったけど美味しかった。ボウモアかと思ったけどカリラのようでもある。フルーティさと消毒薬っぽさのあるピートがいいバランス。




ラガヴーリンディスティラーズエディションダブルマチュアード2021
昔飲んだボトル(2016)よりやや甘さが弱めかなと思ったが、それでも美味い。出汁風味のあるピートとシェリー樽の甘味が合わさってそれはそれは好みの味。



今見返してみるとアイラばっかりだな…
スコッチはやはり値上がりしてしまい、普段買っている価格帯のボトルではなかなか当たりに出会わなくなってきた。特にシェリー樽系のボトルはだいぶ厳しいような。これ本当に美味いと思ってる?と聞きたくなるボトルもあった。
その点バーボンは比較的マシかなと。ここには載せなかったけどフォアローゼズシングルバレルなんかも良かったし。あとはアイリッシュに期待かな。ただこちらは手に入りやすいボトルの選択肢が少ない。

来年もいい酒に出会えますように。

スカラバス10年


スカラバス10年
10年熟成 46%
2022年9月購入
評価 ★★★★


●開栓時
色薄っ!香りはベーコン、樽がほんのり。味はしょっぱさがきてからのやはりベーコン、シロップの甘さ、グレープフルーツ。後味はピートの刺激が残りつつ少し塩素。セカンドやサードフィルバーボン樽のカリラだと思う。
少し針葉樹っぽい香りもある。オフィシャル12年の値段を考えると微妙か?でも味の方向性が少し違うからこれはこれでアリか。12年はもっとずっと甘かった。


●以下飲み終わるまで
香りはベーコンとグレープフルーツのシロップがけ。味はやっぱりグレープフルーツ、あと少しレモン。ピートの刺激がありつつ、煙が残る。少し木の風味もある。悪くない。

グレープフルーツとちょっと焼きすぎた干物。今日は甘さは控えめに感じる。色から想像できるように樽はあまり効いていない。まあカリラだと思う。

やっぱりカリラだと思う。ベーコンとと煙としょっぱさ、グレープフルーツ。ちょっと若いかな。

グレープフルーツとしょっぱいベーコンと少し塩素。あと乾ききってない木。いよいよカリラの特徴しか感じなくなってきた。これで違ったら驚く。

グレープフルーツと灰とちょっとだけしょっぱさ。色から想像できる通りあまり樽は効いていない。かと言って若さが目立つわけでもない。カリラだと思う。

グレープフルーツ風味と少ししょっぱさ、あと炒ったナッツ。後味にピートの刺激が残る。少し若さからくる刺激を感じるけど、それも含めてありっちゃあり。まあ値段なり。

思ったより良かったのではあるが、ちょっと刺激があるというか活きが良すぎて飲み疲れる感はある。若いんだよな。

塩味強めのベーコン、あとグレープフルーツ。後味はちょっと生の木っぽさとピートの刺激が残る。勢いで攻める系かなあ。たぶんカリラ。もう少しでなくなるので次のアイラ枠をどうするか。

空いた。塩味が効いたベーコンとグレープフルーツ。バーボン樽熟成の若めのカリラだと思われる。悪くはないけどこの値段ならオフィシャル12年でいいような気もする。


蒸留所名非公開のシングルモルト。でもたぶんカリラ。若さがちょっとあって、ベーコンとグレープフルーツ。美味しいといえば美味しいけど、カリラなんだとしたらオフィシャル12年の方が好きかなあ。